MBAを取得した理由

 
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実はこの2年間、必死に勉強をしておりました。仕事との両立は非常にチャレンジングな日々でしたが、この度、無事MBA(経営学修士)を取得する運びとなりました。

AStoryはPRの会社なのになぜMBA?と思われる方もいらっしゃるかと思います。一見、経営学とPR(広報)は直結しづらいかもしれませんが、経営学はPRを深めていくのに非常に有効です。

 
 

なぜ今MBAか?

コロナ禍で外出もままならない日々。遊びに投資する機会が以前ほどない、という方にとって、このタイミングの修学はとてもおすすめです。少なくとも、私(小西)にとって、時間とお金を投資する価値は非常に高かったのです。

広報の仕事は、経営者にどれだけ寄り添えるか?が大切だと思っています。そして、広報は事業の追い風となるような役目があります。だからこそ、いかにクライアントの事業を理解して、その事業に対して様々な提案ができ、経営自体が正しい方向に展開されるような、いわゆる参謀役のような立場にあるべきだと、私自身は思っています。そういう意味でも、ビジネススクールでは大いに学びがありました。

 

ビジネススクールで学んだ今後主流となるリーダーシップ

経営学では様々な分野を学びますが、組織における「リーダーシップ」もその一つです。

一部しか活躍できない組織と、より多くの人が活躍する組織では、どちらが強いでしょうか?後者ですよね。

昨今、消費者の趣味嗜好が多様になってきたなかで、「いつも同じ人が商品開発をしている」または、「いつも企画を通すのは同じ人」になっていませんか?

このような組織形態だと、今後、世界だけでなく日本でも多様性社会が増々重視されていくなかで、本当に事業が継続して存続していけるようなビジネスが展開していけるでしょうか。

組織の最大の経営資源である人材をどう活かすかは、重要なトピックです。だからこそ、今、「リーダーシップ」は特定の人だけではないという意識が必要になります。その考え方として「インクルーシブリーダーシップ」が注目されているのです。

 

インクルーシブリーダーシップとは

インクルーシブリーダーシップとは、チームの意思疎通の中で多様なメンバーによる異なる見解を奨励・評価するために発揮されるリーダーシップで、多様な意見を促す原動力になります。

「インクルーシブ(Inclusive)」という意味には、一般的には「包括的な」という説明がなされ、より難しく感じてしまうかもしれませんが、この逆の意味を考えると理解しやすいでしょう。対語の「イクスクルーシブ(exclusive)」には、「排他的な、共有しない」という意味があります。つまり、インクルーシブとは、多様な人を平等に受け入れ、尊重し合うというような意味であり、インクルーシブリーダーシップが発揮されると、多様な人材がリーダーシップをとれるようになります。

 

例えば広報の組織にしても、部署やチームには色々な人材がいますね。新人からベテラン、転職者など、色んな人たちの意見を受け入れてPR戦略を作ること、多くの人がリーダーシップを発揮することが、その戦略をより良いものにします。

私がアマゾンジャパンの広報を務めていた時代は40代ぐらいの方々が多くを占めていました。当時は今でいうスタートアップ企業であり、ビジネスを成功させるために常にアンテナを多方面に張る人たちが多い刺激的な組織でしたが、それでも、自分の経験に紐付けてしまうと視野が狭くなってしまい、新しいアイデアが出にくくなることもあるのです。

それを避けるためにも行っていたことがあります。あえて若い社員の方に「役割」をもってもらい、その方の視点で、「PRで成功している企業」というような事例を、毎週の定例会議で発表するという依頼をしていました。そうすることで、毎週の会議では、ベテラン社員には気づかない視点や発見があるのです。

その若い社員の方が会議で発表している時は、「リーダーシップをとっている」時間です。自分でリーダーシップ、その時間におけるオーナーシップをもって、メンバーに有益な情報を共有しようという役割が発揮されます。

 

インクルーシブリーダーシップは、いかに人材や組織を活かしていくかを考えた究極のリーダーシップと言えるでしょう。

特に日本は少子化が進み、労働人口が増々減っていくなかで、より良い人材を確保してくことが非常に困難な時代になってきます。だからこそ、多くの人が活躍できる「場」をつくるという考え方が必要になってくるのです。

 

オックスフォード大学のリーダーシップ論

実は、このビジネススクール以外に、オックスフォード大学のエグゼクティブリーダーシップ・プログラムというものも受講していました。オックスフォード大学におけるリーダーシップも多様な人材が発揮する様々なリーダーシップについて触れています。リーダーには色んな人(タイプ・型)がいるとし、日本で多くの人がイメージするような、カリスマ性を発揮した「ビジョン型」だけではなく、様々なタイプのリーダーがいると説いています。そして、リーダーシップとしてのスキルを使い分けることが必要だと学びました。

特定のリーダーに依存するのではなく、その時々に必要とされるリーダーシップのタイプに合わせて、そのスキルをもっている人材に活躍してもらうことが、持続可能な組織・会社として必要になってくる時代がきています。

リーダーシップはどの人にも必要であり、自分のもっている強み、信条、価値観などを大いに生かすことがリーダーシップにつながるのです。

 

2つの大学院で、今後社会で益々重要になるリーダーシップについて学んだことは、AStoryでも大いに役立つと思っています。

AStoryでは、このMBA取得までに得た学び、知見を活かし、今後もさらに課題を解決したい企業の皆様のお役に立ちたいと思っています。

 

AStoryではベンチャー企業や中小企業を経営面からも後方支援しております。ご興味のある方はお気軽にコチラへご連絡ください。